当院では、西洋医学・東洋医学・ホモトキシコロジーを取り入れた”統合医療”を行っています。具体的には、通常の西洋学的治療や手術に加えて、漢方薬・鍼灸・ホモトキシコロジー・オゾン療法・レーザーなどの物理療法を組み合わせた治療を実施しています。特にこれまでの西洋医学だけでは対処法がなかった状態に対しても、からだの治癒機能を高める治療法や免疫を高める治療法を行えるのが特徴です。つまり、治癒が難しい症例に対しても動物のQOL(生活の質)と飼い主のQOLにも考慮した《優しい治療》が行えます。

 ex.)西洋医学だけでは手術もできず、抗がん剤も効かず成す術がなかった症例に対しては…
・ホモトキシコロジー⇒ 解毒・免疫調節・臓器のサポート
・漢方薬⇒ 症状の改善・元気食欲の維持
・オゾン⇒ 血流や免疫の改善 etc…

根治はできなくても、まだまだやれることはあります。最後まであきらめずにできることをしたい。これが当院の診療方針です。

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当院の歴史

ハラマキファームクリニック

ポロトの森どうぶつ病院は、2003年に、ここ白老町で「ハラマキファームクリニック」として開業しました。

開業当初は、高砂町という大きな通りから一本入った道路の、更に奥まった一軒家で病院を開設しました。つき合いのあった工務店に非常に安価で作ってもらったプレハブで始めました。入り口には、通販で購入して自作したデッキを作り、また、看板も自作で「ハラマキファームクリニック」と一文字ずつプリントアウトした紙をこれまた通販で購入したラミネーターでラミネートしたものを入り口の上に画鋲で留めて看板代わりとしました。道路の入り口から遠いので、道路際には工務店さんがサービスで作ってくれた木彫りの看板を立ててもらい、ライトアップまでサービスでつけてもらいました。

ここで動物病院をやっていると、いろんな方が聞きつけて診察に動物を連れて来て下さいました。分かりにくい場所に合ったため、電話を頂いたのに来られず断念された方もいたようです。また、“ファームクリニック”を“ファミリークリニック”と間違えて、人の病院だと思った問い合わせもありました。

開業当初だったので、自宅でペットホテルをしたり、自宅の浴室でシャンプーをしたりと悪戦苦闘の日々でしたが、子供達も小さい時期で、家族で協力して病院経営を行い、楽しい日々でした。

プレハブですが、麻酔器、エコー(心臓も診られる)、レーザー治療器などを狭いスペースに置き、薬品棚は量販店で購入したステンレスのラックにプラスチックの棚を並べたもので、診察台はこれまた工務店の棟梁が作ってくれた木製の診察台で、院長の机は、フリーマーケットで購入した小学生用の勉強机でした。プレハブ内を数歩歩けば全てに手が届くような、意外に使いやすい診察室でした。

 

移転・有限会社化

1年ほど経つうちに、娘の同級生のお父さんが銀行員で、駅前に空き店舗があるからと紹介してくれて、駅前交差点の角に病院を移すことになりました。プレハブ内で使っていたものを全て利用して、看板もやはり自宅のパソコンでプリントアウトしてラミネートした看板でした。

ここでは、動物看護師、獣医師を雇用して、人数が増えたのを機に、有限会社化し、これでようやく、「ファームコンサルタント部門」と「小動物部門」をしっかり分ける呼称が出来たわけです。

使わなくなったプレハブは、移転して自宅の物置小屋になっており、修繕しながら今でも利用しています。

 

新築・ポロトの森どうぶつ病院

ここで3年ほど経過して、人も入れ替わりましたが、すぐ隣にあった古い旅館を購入してくれないかと打診があったため、すぐに購入を決め、病院の新築に取りかかりました。すぐ隣だったので、立地も良く、売り主の先代のお父さんには、いろいろとお世話になっていたので、これも何かの縁だと、迷いはありませんでした。

新築は非常に大変でした。業者の方は、町内の知り合いの会社に依頼しました。大きな建物になったため、設計・施行の打ち合わせは工事期間中も毎日1〜2時間ありました。まだ雇用していた獣医師がいたからできましたが、1人開業の獣医師であればとてもそんな時間は取れなかったと思います。しかし、おかげでかなり細かいところまで、要望に答えてくれた立派な病院ができたと思います。それが現在の病院です。

怖がりのネコちゃんに配慮して猫用と犬用の待合室と診察室は別になっており、診察室内に手洗いもついています。また、診察室と待合室は、防菌・防臭コーティングも施しています。

レントゲン室、手術室、猫用と犬用がきちんと分かれた入院室、隔離室、集中治療室ICUまであり、最大20頭入院できる上、超大型犬用のケージもあるのが密かな自慢です(20頭も入院したらスタッフが悲鳴を上げてしまいますが・・・)。

新築・移転を機に、病院名を「ポロトの森どうぶつ病院」に変更しました。

当院のモットー

さて、飼い主様や周りの方々の多大なご支援のおかげでこうして動物病院を続けていけていますが、「動物と飼い主に優しい動物病院」をモットーに日々奮闘しています。最近は、行政書士のサービスを継続的に受けて、職員の待遇改善に努め、「動物と飼い主とスタッフに(も)優しい動物病院」を目指しています。その一環として、動物看護師の1人が出産したので、産休や育児休暇、育児期の時短勤務などに取り組んできました。女性が多く、結婚などを機に止めてしまうことが多い動物看護師ですが、せっかく国家資格になったので、「継続して勤務できるように」という思いです。また、国家資格に見あう仕事が出来るように、レントゲン撮影、採血や尿検査など、健康診断の検査をひと通り出来るように、また手術時の麻酔管理を出来るように日々トレーニングを積んでいます。

白老町には、以前は動物病院が無かったため、飼い主様は普段から動物を病院へ連れて行くという習慣がなかったのかもしれません。しかし、小さな動物ですから病気になってから治療していたのでは、手遅れになってしまうこともしばしばあります。そうならないためには、病気のことを飼い主さんに知ってもらい、予防をすることが大切です。健康診断や予防接種、予防薬の投与など、普段から病院に掛かっていれば予防出来る病気は多くあります。気軽に立ち寄りやすい動物病院にしなければなりません。理想的には、動物を飼っていない人でも立ち寄りたくなり、ご支援して頂けるようなつき合いが出来る場にしたいと思っています。

私達人間より早く年を取ってしまう小さな動物は、知らぬ間に病気になってしまっていることがあります。そんな時には、家族となるべく長く一緒に過ごせるように、最善の努力をしたいと願っています。

そのため、田舎の町医者ではありますが、出来る範囲のことをするために、デジタルレントゲン(DR)、超音波診断機、レーザー治療器、内視鏡(胃カメラ)、麻酔器と各種モニター、オゾン発生治療器など、診療機械の導入にも務めています。当然、さまざまな学会や研究会、勉強会にも毎年参加して研鑽を積んでいます。

馬と小動物の2刀流という珍しいことをやっているため、獣医学会で発表したり、東京などの獣医学の研究会で講演を頼まれることもあります。

 

統合医療:西洋医学の限界の先へ

また、中医学、ホモトキシコロジーと西洋医学を組み合わせて、“統合医療”を行っており、西洋医学の限界の先にある治療を目指しています。

よく、大学まで行ったけれども、もうこれ以上治療法がないので帰された、という患者さんがお見えになります。確かに西洋医学では、薬や手術では、治療はここまでしか出来ない、という場合があります。しかし、完治はできなくても、QOLを維持するための方法は、まだまだあると思います。人を含め動物は生きようとします。自己治癒力を有しているのです。それを補助する治療法として、漢方薬や鍼治療、オゾン療法、ドイツの医学であるホモトキシコロジーがあります。

ホモトキシコロジー

ホモトキシコロジーは、自然療法やホリスティックケアとも呼ばれますが、ドイツでは人間の医療でも標準的な医療として認められており、保険適用されているそうです。

ホモトキシコロジーは、ドイツで約200年前にドイツ人医師サミュエル・ハーネマン氏が開発したホメオパシーをもとに、ハンス・ヘインリッヒ・レッケベック博士が生み出した医学理論です。この理論によりドイツのHeel社で作られるホモトキシコロジー製剤を使用する治療法です。

この理論では、病気は体に有害な毒素(ホモトキシン)が蓄積することが病気の始まりであるという基本的概念があります。

この概念をもとにした治療法は3つの原則があります。

  1. 解毒・排泄
  2. 臓器・細胞の活性化
  3. 免疫調節

の3つです。

また、病気はその進行度によって、6つの相に分類できます。病気がどのステージにあるかによっても、どの薬が適するのかが変わってきます。例えば、中医学で言う“未病”の状態の段階(細胞レベルでは異常を生じているのに症状としてはまだ明らかではないので飼い主は病気に気づけない場合が多い)から、いくつかの段階(ステージ)を経て、進行すると腎臓病や心臓弁膜疾患のような、細胞が正常に戻れなくなる段階になってしまう、というイメージです。これを6つのステージで示した6相表というものに示されています。

体に蓄積した毒素を、ホモトキシコロジー薬を使用して排泄させ、細胞の活性化や免疫調節を行って、病気を治癒させていく、また、細胞や臓器の働きを維持していく治療法なのです。

このように、病気の捉え方、治療方法の概念の違いがあるので、一般的な西洋医学とは異なり、西洋医学では“治療法がない”場合でも、統合医療では“治療法がある”のです。

病気の概念やホモトキシコロジー薬の概念=自然界の鉱石や生物から抽出、悪い臓器と同じ臓器から薬を作る、などが、中医学と似ていると思います(私だけの個人的な感想です。違うという先生もいらっしゃいますが・・・)。ですから、西洋医学とも中医学とも相性が良く、治療法を併用することができます。

 

中獣医学

中医学は、中国で2000年以上前から用いられている医学です。

動物の場合は、中獣医学と呼びます。

西洋医学の歴史よりずっと長い歴史があり、紀元前3世紀には、基本となる医学書が完成したとされています。西洋医学が細胞レベル、遺伝子レベル、分子レベルへと病因を細分化して考えていくのに対し、中医学では、臓器だけでなく、からだ全体、自然との調和、宇宙との調和さえ考慮に入れて大局的、俯瞰的に病気を捉えます。例えば、季節の変わり目には消化器症状や呼吸器症状を示す動物が多くなり、ひどくなると急性膵炎や気管支炎・肺炎、心臓病などを発症していまいます。これらも陰陽や自然の氣の移り変わりが体調に影響している例です。

また、西洋医学は、発言する症状の病因、病原体を様々な検査によって確定し、治療します。中医学は、病の根本がどこにあるかを、体質などを考慮して探っていき、個々の患者に合わせたオーダーメイドな治療を行います。

中医学では、西洋医学での臓器と異なる概念ですが、肝・心・脾・肺・腎の五臓が体のいろいろな機能をつかさどるとされます。例えば、“脾”という概念は、中医学では消化器全般を示しますが、自然の陰陽の移り変わりの影響で、脾が弱ることで氣(き)・血(けつ)・津液(しんえき)の流れが滞り、それが“肝”、“心”、“肺”などへと影響を及ぼし、それぞれの症状を示すことがあり、このような病気の根本は、実は“脾”にあり、こちらを養生することで一見関係ないような呼吸器症状や心疾患が治癒してしまう、ということが起こるのです。また、“腎”は、生命力をつかさどっており、生まれ持った生命力と食べ物を摂取することによって得られる生命力を蓄えている臓器とされており、さまざまな臓器・組織と相互関係を有しているわけです。

中医学理論は非常に複雑で奥が深いのですが、普段から漢方薬や養生法を生活に取り入れている日本人には馴染みが深い医学です。

“気のせい”とか“病は気から”なんていいますが、これは、中医学の“氣”から来ている言葉なのです。中医学の概念が日本人の生活に溶け込んでおり、知らぬ間にその用語の一部を使っていることが分かります。

中医学は、さまざまに派生してアジア各国に伝わっています。例えばインドではアーユルベーダ、日本では“漢方”、“鍼灸”、“按摩”として伝わっています。

鍼灸

鍼灸は、中医学の一部であり、全身にある12経脈上にある経穴(ツボ)を鍼やお灸で刺激する治療法で、あらゆる病気に応用できるのですが、椎間板ヘルニアや変形性脊椎症、股関節炎などのような運動器疾患に対して効果が目にみえて現れるため、運動器疾患の症例は多く、遠くから通院される飼い主様もおられます。

鍼を刺して、しばらく置いておき、鍼を抜くという「置鍼」という治療法や、椎間板ヘルニアのような麻痺がある場合には、低周波の電気を通して刺激する、「低周波治療」を行っています。

お灸は、古くは“もぐさ”を使って温める、煙が出る治療でしたが、最近は煙が出ないタイプを使用しています。自宅で飼い主様が自分で出来るので、自宅でのケアに最適です。

ツボについては、ヨーロッパのアルプスで発見された約5000年以上前のミイラ「アイスマン」の皮膚に60箇所以上の入れ墨があり、それが、この鍼治療で使用するツボと一致したという驚きの発見があったことでも有名です。そんな昔からツボを使った治療法が世界中で経験的に研究されてきたのでしょうね。

統合医療でQOLを維持できた例

当院では、開院当初から鍼治療およびオゾン療法、レーザー治療を、2013年からホモトキシコロジーおよび漢方薬を取り入れた統合医療に取り組んでいます。

西洋医学とこれらの治療法を組み合わせた“統合医療”は、“中西結合医療”とも呼ばれますが、西洋医学と中医学の両方の良い点を取り入れた治療です。当院ではさらに、ドイツのホモトキシコロジーを導入していますので、“中西独統合医療”とでも言いたいところですが、まとめて“統合医療”と呼びましょう。

これによって、これまで治療法がないと匙を投げられた動物でもQOLを維持し、少しでも長く飼い主様と幸せな時間を過ごすことができた、という例が何件もあります。

あるゆる病気に適用できる統合医療ですが、統合医療を求めて来られる症例で一番多いのは、悪性腫瘍です。手術で摘出して、放射線療法を受け、これ以上やれることはありません、と他院で言われても、何か出来る治療はないかと藁にもすがる思いで当院の統合医療を探して来られる飼い主様もおられます。

また、手術が出来ずに、抗ガン剤も使いたくないけれど、何か他の体に優しい治療法はないか?そういう思いで来院される飼い主様もおられます。

そのような場合に、体の症状に応じた補助療法に加えて、腫瘍に対応するホモトキシコロジー薬を使用し、オゾン療法を組み合わせて治療することで、治癒にまでは至らずとも、QOLを維持し、飼い主さんと動物が一緒に過ごせるように考えています。

猫ちゃんやワンちゃんの慢性腎臓病に対しても統合医療は効果を実感します。

西洋医学だけで治療していた頃には、入院させて血管から補液と利尿剤、血管拡張剤を24時間×数日間持続点滴して、血液検査の数値が落ち着いたら、退院して通院での皮下補液に切り換えることが普通でした。しかし、ホモトキシコロジーを併用するようになってからは、よほどの急性腎不全でなければ入院はせずに、通院で皮下補液と腎臓の機能を維持するホモトキシコロジー薬を使用することで維持出来るようになりました。もちろん、残念ながら急性に進行して悪化し、助けられなかった例もありますが、多くの症例は、“高め安定”の状態で、QOLを維持しています。遠くにお住まいの飼い主様から、動物が腎臓病を患い、ネットなどで調べたと、問い合わせが来ることもあります。

飼い主様の治療に対する考え方の違いもありますが、治療や介護、看護にやれることをやり尽くしたという気持ちがあれば、動物を失った哀しみも少しはやわらぐのではないかと思います。そのように言われる飼い主様も多いです。

飼い主さんの喜びが私達の喜びでもあります。

当院の方針

私は「最後まで諦めないで出来る治療を施す」ことを方針にしています。

動物は人間より寿命が短く、病気を見つけた時には病気が進行していて、なかなか治癒まで持っていけないことも、ままあります。残念ながら助けることが出来ず、口惜しい思いをし、飼い主様を哀しませてしまうこともあります。

しかし、「動物は諦めることはないのだから、飼い主と獣医師が諦めなければ奇跡は起こる」と信じています。実際、統合医療を行っていると奇跡のようなことが起こるのです。

だから、飼い主様も決して諦めないで、病気に立ち向かって欲しいのです。

私達は飼い主様と動物に寄り添って、私達で出来るさまざまな治療を提案したいと思っています。

定期的な健康診断で、中獣医学で言う“未病”の状態を、西洋医学の検査機器で検出し、漢方薬やホモトキシコロジー、サプリメントなどを使って、未病の状態から健康へと戻す、あるいは体質に合った養生をすることによって健康状態を維持することを心がけたいものです。この点は、動物だけでなく人間にも言えることだと思います。